2017年3月17日金曜日

MINIとはSUV嫌いの救世主?

  日産ノートが車種別月間販売台数で日産車としては30年ぶりに1位を獲得しました(2016年11月)。そして2016年の輸入車ランキングでは、王者ゴルフが陥落してMINIがトップに立ちました。「MINI」というのは車名なのか?ブランド名なのか? 例えば・・・「クルマなに乗ってるの!?」「MINIだよ!」「MINIの何?」「MINIはMINIだよ」「だからMINIの何?」「え?普通のだよ」「クーパーとかクラブマンとかあるでしょ?」「それっておかしくない?クーパーはグレード名で、クラブマンはボデータイプでしょ?だから『普通』でいいんだよ・・・」みたいな煩わしい会話があちこちで行われているのではないか?と推測します。

  日本メーカーが共通シャシーを使ってラインナップの多くのモデルを作りわけていることを考えると、同じシャシーなんだから全部MINIとしている方が潔いのかもしれません。スバルもいっその事シャシーが異なるBRZとダイハツOEMの軽自動車以外は全部「インプレッサ」にしたらどうでしょうか?そうすれば北米車種別ランキングでは「インプレッサ」は第2位になれます!!(月に5万台超を売るフォードFシリーズには合計で4万台そこそこのスバルでは勝てない・・・)

  現行の3代目MINI(BMW傘下以降)では、ベース車の定番3ドアハッチバックのホイールベースをちょっと広げた5ドアが登場しました。車幅は5ナンバーをはみ出すサイズで、全長も近年大型化しているBセグの中でも長い部類に入る4m超えを果たしています。ノートとデミオは国内Bセグではちょっと大きめと言われますが、5ドアはちょうどそれくらいの長さです。この車で両親を後ろに乗せて長時間走れるか?・・・そういう用途には5ドアではちょっと不満なので、より大きなサイズ(ホイールベース2670mm)のクロスオーバーやクラブマンが日本ではジワジワと来ているようです。

  MINIというとトルコ移民がイギリスで作ったアイディアカーがそもそもの成り立ちで、他の英国ブランド(ジャガーやアストンマーティン)に見られるような、「伝統と洗練」へのこだわりこそ十分に感じられますが、そのテイストの根本は「かなり」違う立ち位置にあります。初代ゴルフが登場した70年代のデザインが、東洋のどっかの国で起こったバブルの影響をモロに受けて、欧州の他のブランドはデザインがアップデート(かっこいい!とは言ってません)していく中で、まるでインドのヒンドゥスタン・アンバサダーのような旧車の魅力を残すデザインが保存されました。

↓なんかインドが羨ましいんです。

  こりゃ80年代というより60年代ですね。日本でもこの時代にクルマを所有できた人は相当な金持ちだったようですし、こんなクルマからパーカー&スウェットのオッサンが降りてくる姿は想像できないですし、クラウンなんかよりもよっぽど服装もオシャレな人々が楽しむクルマです。現代のVWやプジョーのような、ちょっと言葉が悪いですけども、資本主義経済に叩きのめされた果てに溢れる「下流」や「疲弊」を示すメタファーなデザイン(になってしまっている)とは違うんだ!!・・・ある種の「社会変革」だったり「巻き直し」を感じられるデザインを追求して欲しかったのですけど、クロスオーバーやクラブマンは・・・中途半端なデカさゆえにスウェットが似合ってしまうユルさがあります。

  メルセデスが「下流」というとちょっと違和感があるかもしれませんが、日本で売れている価格帯のメルセデスだったり、アウディ、BMW、ボルボ、マツダ、スバルといったブランドのユーザーの満足度は実はそれほど高くないと思います。これらのブランドは「中間層」に狙いを絞っていて、例えばマツダはアクセラの発売時に、世界でくすぶる若者に希望を与えたい!!という壮大なテーマ(「巻き直し」)を掲げていましたし、メルセデスやアウディなども長時間労働のアーバンライフに彩りを与えるクルマ!!というテーマを掲げているようですが、現実は「プレミアムブランド」という選択肢の枠組みの中で300万円前後のモデルを「強制的」に選ばされているに過ぎません。それなりの所得はもらっているはずなのにジャガーやポルシェは無理・・・という現実が突き刺さります。

  だからこそMINIには、本来の姿のままでいてほしい!!俺はメルセデスやマツダを選ばされているのではない!!唯一無二のMINIを選んでいるんだ!!・・・VWやプジョーではこんな「反骨精神」は表現できないです(シトロエンなら)。そしてMINIを選ぶなら「あえて」の5ドアがいいと思います。確かにトヨタやホンダのようなスペース効率が良い日本車から見れば、4mもあるんだったらキャビンスペースをもっと上手く作れよ!!という不満もあります。後ろのシートはやはり狭いですが、3ドアよりは確実にマシですし、後ろに大きな荷物を置く際には5ドアのありがたみがよくわかります。

  ヒンドゥスタン・アンバサダーほどのインパクトはないですけども、個性的なエクステリアは・・・細部を部分的に見ても、ボデー全体をトータルで見ても抜群に洗練されています。昨今の新型車はどうも「手術痕」が生々しいものが多いですよね。例として挙げるのは失礼ですがクラ○ン、アウ○ィA3、メルセ○スCLAなどなど。これでよく市販にこぎつけたなー・・・まずは発売スケジュールありきだったのかな?なんて気がしないでもないです。どこの芸術家がスケジュール通りに傑作を作るっていうんだ!?

  ボデーが「小さい」ということを魅力的に見せるクルマという意味でもMINI5ドアは優れています。他にもアクア、アルト、イグニス、フィアット500などが上手いです。コンパクトであることに合理性を見出せるデザイン(小さいからいい!!)のボデーに、BMWが使うエンジンが載る・・・15年前のBMWエンジンだった素直に「これはすごい!!」でしたけど、それでも2Lターボ180psが搭載される「クーパ・S」(367万円)は、「スペシャルティーカー」のような走りができます。願わくばゴルフGTIに揺さぶりをかけるためにも、5ドアにもMT仕様を用意してくれるといいのですが・・・。





  

2017年3月12日日曜日

アメリカ雑誌が「BMW3erは過去の遺物だ!!」って・・・カマロを自画自賛

  日本ではなかなか存在感が発揮できていないシボレー・ブランド。アメリカを代表する自動車メーカーGMの最も大所帯なブランドということもあって、これまでは日本市場でも売れそうなモデルをとっかえひっかえ導入してきましたが、やっぱりブランドイメージを高めるにはあまりにも無計画だった印象があります。アメ車ブランドだと思っていたら、スズキ製、オペル製、GM大宇製、ホールデン製が入り混じっていたり、本国のラインナップを見ても純粋なアメリカ製のモデルが意外に少なかったです。

  しかし最近のシボレー・ジャパンは相当に日本市場を研究してきたようで、2017年はいよいよ「コルベット」「キャプティバ」「カマロ」の厳選3モデルに集約してきました。まだカマロの具体的な価格は発表されていませんが、この3台はそれぞれに非常に競争力が高いですね!! これトヨタのディーラー網にでも販売を委託したら、相当な台数が出ると思います(一応ヤナセも取り扱っていますが)。

  発売当初はあまりにも価格設定が安過ぎて、日本では逆に売れなかった「コルベット」。V8積んだ専用設計スポーツカーが1000万円以下で買えるわけねーだろ!!本来はこのクルマがターゲットにすべきだった都内のタワーマンションに住んで、激安ガヤルドあるいはカーシェアのガヤルドに乗る輩には全く理解できないモデルだったようです。「貧乏人が乗るBMWやレクサスだってV8は1000万円以上するのに、800万円ってさ・・・俺たち猛牛貴族には無縁だね」とか思われてしまった感が・・・。おまけに東京の正規ディーラーが港区と、葛西と国立の3店舗って(葛西や国立なんてブランド志向強過ぎ!!マカン、CLAのバカ売れ地区だし)。

  無責任なこと言いますけど、シボレーは所沢、八王子、青梅といった辺りにあればもっともっと売れるんじゃないでしょうか!!青梅に住んでる同級生達はBMW・X4、シーマ、マジェスタなどなど国立や葛西とは全く別の意味で「わけわかんない」クルマを選ぶ連中が多いです。普段青梅にいるのに、東京のどこ走ってもなかなか被らないようなクルマをわざわざ好んでますね。あと道も広いし(国立や葛西の道路はストレスでしかないです)。

  ちょっと話が逸れましたが、シボレー・ジャパンもコルベットの販売戦略が失敗だった(売れ残り中古車でタマ数豊富です)とすぐに気がついたようで、現行のラインナップでは「Z06」という1500万円〜のグレードのみの販売になっています。そうなってくると、V8スーパーチャージャーを搭載して1400万円で発売されているジャガーFタイプRとの競争が苦しくなりますね。せっかくMTが用意されているコルベットですが、Fタイプ(V6モデル)なら1100万円、911なら1200万円でMTのスーパースポーツが買えるのでちょっとマーケティング的にもったいないです。1500万円あればアストンマーティンのMTモデルもあるし。シボレー・ジャパンもその辺のことは承知のようで2017年はいよいよ新たなコルベットの廉価グレードが登場するようです。

  「キャプティバ」はトヨタ・ハリアーとほぼ同サイズのSUVです。日本で売るならセダンのマリブやクルーズではなくてやっぱりSUV!!セダンはキャデラックに任せておけばいい!!という合理的な判断なようです。しかもキャプティバは単なるCX5、ハリアーのライバル車ではなく、今年マツダが新たに投入しようとしている3列SUVです。日本市場のこのクラスでは、アメリカでも絶賛発売中の日産エクストレイルには先代から3列設定がありましたが、三菱アウトランダーとスバル・エクシーガクロスオーバー7が相次いで追加され、マツダもCX6を発売されるようですが、まさかのアメ車ブランド・シボレーに3列SUVがすでにある!!しかも379万円というハリアーと互角くらいの価格!!少なくともBMW2erグランツアラーを買うよりは・・・。

  そしていよいよ大本命の「カマロ」ですが、これも日本市場のトレンドをしっかりを踏まえていて、ハードトップクーペにはコルベットから流用した6.2L自然吸気を、コンバーティブルにはキャデラックATSから流用した2Lターボ(280ps)を主体にしていて、ユーザーのライフスタイルを想定した設定になっています(どのブランドでもやってるけど)。そしてタイトルにもあるようにアメリカのMOTOR TRENDは「カマロは完全に3erを超えた!!(トランプ万歳!!)」と高らかに宣言しております。アメリカが長らく沈黙し、日本がエコカー競争を繰り広げた2000年代に、時代を牽引したのは紛れもなくBMW3erだったけども、その幕を引くのは、CクラスでもレクサスISでもジャガーXEでもアルファロメオ・ジュリアでもなく・・・シボレー・カマーロだ!!と言いたいようですね。

  グローバル向けに4700mm台まで縮めて、1890mm台まで狭めたボデー!!日本車やドイツ車はどんどん大きくなるけど、アメリカ車は逆にどんどん小さくなるんですね。サイズ的にはレクサスがスーパーGTのベース車にして売り出し体制万全の「LC」とほぼ同じくらいになるようです。2017年・・・レクサスLC500hが1600万円で、カマロSS(ハイスペックモデルです)が500万円(本国では36000ドル)だったとしたら、「LCよりカマロの方がパンチがある!!」とか言われてLCキラーになる可能性も。どちらもGT3ホモロゲーションを取るでしょうけど、日本の若者が喜ぶのはどっちだ!?って話ですね。

  コルベット、キャプティバ、カマロ・・・3モデルそれぞれに日本市場でも活躍できるポテンシャルを持っていると思いますし、もっと広く認知されれば、所沢・八王子・青梅人が国立まで買いに行くようになるんじゃないでしょうか!?え?デザインが強烈すぎるって?いやいや某大手メーカーのエコカーに比べればおとなしいものですよ・・・。今年のシボレーには注目です。


 

2017年3月3日金曜日

シトロエンDS7クロスバック 「PSAグループ渾身の咆哮!?」




  日本に導入されるかも全く解らないモデルなんですけども、たぶんこのクルマは近々日本に導入されると思います。せっかく日本市場向けにディーゼルエンジンを微調整して、プジョーとシトロエンの複数のモデルに搭載してきたPSAグループですが、まだまだ現状ではDSを含めた3ブランドでボルボやMINIの足元にもおよばない販売台数しか計上できていません。ボルボやMINIよりも躾けのいいディーゼルエンジンや新設計シャシーを用意していて、さらに価格ではマツダのディーゼル車と張り合うくらいまで頑張っているんわけですから、もっともっと売れてもいいはずなんですが・・・。

  あくまで個人的な意見ですけども、PSAグループはまだまだ日本の輸入車が欲しい層に訴える「要素」が足りないですね。何より輸入モデルに必要なのは「憧れ」を演出できる部分が入っているか!?なんですが、「さすがはフランス!!」と感じさせる要素を意地でプロデュースできるかどうか!?しかしフランスメーカーはあまりそういうこと考えないみたいです。そんな中でもシトロエンの名車「DS」の名前を受け継いだ「DS」ブランドは、「憧れ」の演出がうまく表現できているので、これをメカ的に完全武装すれば大ヒットもあると思うのです。いよいよディーゼルを搭載したDS5が発売されますから、今年(2017年)こそは躍進の1年になるのかなー。

  輸入ブランドで上位を占めるドイツ勢はブランド力ももちろんですが、カーメディアの手厚いアシストもありますし、ディーラー網など輸入車が初めてという人でも踏み出しやすい環境にあります。PSAも自前のディーラーではなくて、ヤナセなどの国内の販売網を利用するのもいいと思いますし、近年では非常に近い関係にある三菱のディーラー網で売ってもらったりすればもっと売れるんじゃないですかね・・・。

  ということでこれまでPSAに対して否定的(!?)な日本のユーザーの眼を一気に釘付けにするかもしれないモデルが欧州で登場しました。おおー・・・この顔は日本のユーザーが好きなアルファード!?とアウディと三菱(アウトランダー)を足して3で割った感じ!?。いやいや最近デザインで好調なスズキみたいな爽快感が心地よい!?とりあえず欧州で人気だけど日本には未導入なフォードやオペルのデザインよりも日本の感覚に馴染みますよね。変にマツダっぽくないのもいいかも。オペルからはとうとうCX5のそっくりさんが登場しましたが、これが日本で売られたら爆笑!!ってくらいに見慣れたシルエットです。

 

  話はDS7クロスバックに戻しますけど、PSAグループが日本で売れない理由は、割とハッキリしていて、ちょっと前の世代のPSA車があまりにも評判が悪くてイメージが悪化したまま全く収拾がつかないまま今に至ったという事情があります。なにが悪かったか?というと右ハンドルのレイアウトが劣悪であることと、2ペダルのミッションがあまりに不誠実で出来映えだったことの2点に凝縮されます。それでも3ブランドのアイデンティティに心酔して、そんな欠点にも目を瞑り乗り続けた心の広い人もいたのですが、リーマンショックを境に上級モデルが更新されなくなり、右ハンドル国のラインナップから消えPSA自体も赤字転落で経営再建策を採るも、やはり他の赤字転落メーカー(スバル、マツダ、オペル、ルノー)に比べると対応が遅かったような・・・。

  欧州メーカーにとって2000年代後半から現在までの経営は、簡単に言ってしまうと「SUV開発のスピード」に大きなポイントがありました。欧州の基本はCせぐハッチバックだ!!とばかりに力を入れて開発された、VW(ゴルフ)、マツダ(アクセラ)、プジョー(308)ですが、思いの他に貢献利益は小さくて「儲からなかった」です。マツダは収益のほとんどを利幅が大きいCX5が稼いだとレビューされていますし、VWやプジョーは厳しい状況が続いています。

  欧州最大手のVWグループは、SUV開発の遅れで北米シェアを大きく落としたことを首脳陣が認めています。これに対し日産車をベースにしてもっともスピーディに開発を成し遂げたルノーはこの数年で欧州全域で大きく躍進しました。日産は欧州でSUVブームに火をつけたパイオニアとしてジュークとキャッシュカイ(エクストレイル)は今でも「欧州SUVの顔」となってますが、トヨタをはじめとした他のメーカーもいよいよ販売を開始して勢力図が変わってきたようです。

  特に欧州で売れている、ジュークやキャプチャーを追いかけるモデルとして登場した「アウディQ2」「マツダCX3」「トヨタCH-R」は先日発売されたTOP GEAR JAPANでも徹底特集されていましたが、マツダとトヨタの「ただならぬ意欲」が、アウディを内装のクオリティで圧倒する!!という想定外の事態だと報じています(本当かよ!?)。確かにプラスチック丸出しのQ2のインパネに対してCX3とCH-Rにはコンパクトカーとは思えない「特装トリム」が展開されていますね・・・。どうやら素材王国・日本では「プレミアム・コンパクトSUV」というジャンルにおいて「過当」な競争原理が働いているみたいです。

  トヨタとマツダは、このコンパクトでぶつかり合う前に、すでに「ハリアー VS CX5」でハイレベルな戦いを繰り広げました。TOP GEARが報じる「アウディ包囲網」がすんなりと成立した背景には、ハリアーとCX5をそれぞれ真剣に作った経験が生きているようです。辛口で知られるTG誌では、「CH-Rは86に匹敵するくらいトヨタの気迫を感じる」「CX3にはロードスターの魂が乗り移っている」という好感度抜群のコメントを引き出しました(本来の日本車の武器である静粛性ではアウディQ2に遅れをとっているという指摘も同時にありましたが・・・)。


本来ならばPHEVというハイテクを持ち込んだ三菱アウトランダーや、世界的SUVの権威である日産が、カイエンやレンジローバー・スポーツにも対峙できるようなトラクションコントロールを組み込んで仕上げたエクストレイルが、台頭するはずだった中型SUV市場でした。しかしトヨタとマツダの意気込みは発売当初から抜きん出ていて、内装レベルで完全に後手を踏んだ三菱と日産は慌ててMCと特別グレード設定で巻き返しを図るものの時すでに遅し・・・。「ハイテク」が「デザイン」に屈するという皮肉な結果に。アウトランダーもエクストレイルも非常によくできていますけどね・・・。

  SUVに関してはかねてより三菱と共同で開発を行ってきたPSAですから、中型SUVの新型モデルには期待できます。さらにトヨタともコンパクトカー(Aセグ)で共同生産するなどパイプを持っていて、グローバルではトヨタによる「VW包囲網」の一翼を担っています。さらにトヨタ系列のアイシンAWからFF横置き用6ATの供給を受けていて、よりラグジュアリーに使えるSUV作りに向けて「武器」が揃ってきました。PSAが開発したEMP2プラットフォームに、尿素SCRで後処理をするディーゼルエンジンも用意されています。

  「機は熟した!!」・・・と思いますよ。日本市場ではレクサスの販売がNX/RX主体となり、マツダも新型となったCX5と今年発売するCX6に全てを賭けています。これまで上級セダンが担ってきたアッパー・プライベートカー(ハイソ・カー)を、いよいよラグジュアリーに振った中型SUVが担っていくという「地殻変動」が起こっています。明らかにマークXよりもハリアーに開発費用が使われていますし、同じくアテンザよりもCX5が全てにおいて優先されていますが、これはメーカーの分析・予測に基づく判断だと思います。

  2ペダルのSUVと、3ペダルのスポーツカー(もしくはオープンルーフ車)の2台を所有するのがこれからのクルマ人間の基本スタイルとなって、セダンとかワゴンとか消えていくんでしょうね・・・。「ハリアー&86」か?「CX5&ロードスター」か?「マカン&718ボクスター」か?「ヴェゼル&S660」というイケイケコンビもあるかも。3ペダルなんて要らないって人も、2ペダルでゆったりしたSUVは必要なんですが・・・NX/RX、ハリアー、CX5、エクストレイル、アウトランダー、アウトバックなどなど、でもなんか物足りないなー。もっと色々参入できそうな感じがします。VWティグアンとプジョー3008がすでにスタンバイしていますが、やっぱり「華」を求めるならば「DS」ブランドの出番じゃないかなー・・・と思う次第です。早期の日本導入を期待したいです。





2017年2月28日火曜日

アクアやプリウスよりも安く!!輸入ブランドの戦略。

  「199万円」あるいは「299万円」の価格で横並びにブランドのボトムグレード(「客寄せモデル」)を設定するようになった輸入車ブランド。この動きに参入しているブランドはどんどん増えていて(巻き込まれていて)、メルセデス、BMW、VW、プジョー、シトロエン、フィアット、ルノーといった「大衆ブランド」だけでなく、いよいよ「スカンジナビアン・プレミアム」のボルボまでもが「V40T2(299万円)」というモデルを投入してきました。

  クルマが随分と高くなっている中で、輸入ブランドの新車が「199万円」というのは、なかなかインパクトあります。スズキのアルトターボRSが150万円。軽自動車でも走りが十分に愉しめるので、どうせクルマが必要ならばコレでいいか!!と「衝動買い」したくなりますけども、150万円も199万円も払ってしまえば大して変わらない!?今後もこの価格帯に欧州で売れているモデルがさらに投入されるのかな・・・オペル(PSAがGMから買収して日本へ!?)、セアト(VWグループのイメチェンとして日本へ!?)、ヒュンダイ(機は熟した!?)。

  これらのモデルが想定しているのは、おそらく日本市場で相変わらずの大人気を誇るトヨタのコンパクトカー群で、特に180万円前後から設定されている、アクア、オーリス、スペイド、ポルテ、シエンタといった堅実派向けのモデルなんでしょうね。憧れの輸入ブランドの新車に199万円から乗れますよ!!という企画を行っているのがVW、プジョー、シトロエン、ルノー、フィアットといった面々。日本での正規販売価格が199万円ですから、本国では60~100万円といったところでしょうか・・・と思いきやVWポロのトレンドラインはドイツでは12750ユーロなので150万円くらいします。それが199万円なら悪くないかも。他のブランドもだいたい同じようなものだと思うので、結構無理して日本で頑張ってますね・・・。

  同じ199万円でもターボの有無や2〜4気筒までバラツキがあったりするんですが、体するトヨタ車のエンジニアリングはさらに数歩先に進んだ存在で、この価格体でHV(アクア、シエンタ)を堂々と用意しています。トヨタやホンダを見ているとHVなんてありふれた技術にすら感じますが、VWの発売するPHVは500万円前後まで跳ね上がりますし、BMWやメルセデスの中型モデルのPHVも800万円くらいします。だから日本のユーザーはPHVのゴルフやCクラスの価値がなかなか理解できないのですけども、インポーターの努力ではどうなるレベルの話でも無いみたいです。

  そんな「異次元」のトヨタに対して「ある部分」では攻勢に出ているブランドもあります。ライバルのトヨタ車には無い魅力をうまく追求しているのがプジョーで、199万円で展開するグレードは3ペダルのMTですが、217万円でトルコンAT「EAT6」が付いてきます。輸入ブランドのBセグは自動変速機付きのMT(DCT)を使うのが当たり前だったのですが、「ミッション大国」日本で売るにはマナーが悪いなどあまりにもお粗末過ぎる!?というDCTがこれまで多かったのも事実でこの部分が輸入ブランドの199万円車の泣き所だったのですが、プジョーはライバルに先駆けて、なんとトヨタ系列のアイシンAWからトルコンATの供給を受けることになりました!!「トヨタを使ってトヨタに勝つ!!」

  輸入ブランドとしては、MINI、BMW、ボルボに続くアイシンAWの横置きトルコン6ATの配備されました。実はVWなども中国や北米向けのゴルフにはアイシンAW製6ATが使われています。契約の問題?なのかわかりませんが、VWはいつになったら6ATになるのか!? MINIの6ATで最安なのはミニ・ワン(6AT)の240万円なので、今のところはプジョー208の競争力が際立っています。これだけ相次いでトルコンATが使われているってことは、欧州市場でもこれが人気のミッションなのか?というとそうでもなく、元々MTが主流の欧州ですし、カーメディアが盛んに日本仕様とは違う!!とか言っているトヨタの欧州モデルも2ペダルはオーリスもウィッシュも日本仕様と同じでCVTが使われています。実際にアイシンAWの横置き6ATを使っている国内市場のトヨタ車は少ないです。

  プジョー208(6AT)の前に立ちはだかるのは、Bセグの日本勢で6ATを配備しているデミオとバレーノとスイフト。いずれもディーゼルターボ、ガソリンターボがCVTでは上手く御せないようで、デミオは全グレード、バレーノとスイフトではターボ車のみ6ATが採用されています。デミオの1.3L自然吸気のベースグレードならば135万円と破格ですが、それ以外のグレードとなるとやはり180万円前後に収束するので、プジョー208にも付け入る隙がある!? 「クルマの良し悪しはミッションで決まる」といっても過言ではない・・・コンパクトカーに参戦しているメーカーでこれがよく解っているのがプジョー、マツダ、スズキ。この3メーカーならアクアを出し抜くくらいの魅力があるかなー。

  さて「299万円コース」ですが、BMW、メルセデス、ボルボにとって、もはやターゲットはレクサスCT200h(366万円〜)ではなく、上位グレードの装備が際立って充実している4代目プリウス(Aプレミアム310万円〜)です。プリウスのベースグレード(240万円〜)をターゲットにしているのは「249万円」を掲げるVWゴルフとアウディA1。5年前ならば輸入ブランドブランド力で問答無用にプリウスを叩けたかもしれないですが、4代目プリウスは「デザインがNG」という理由以外の部分ではとても充実していて、対峙する輸入車勢が逆にシェアを奪われかねない強敵です。

  180万円前後のトヨタ車と違って、プリウスのユニットはモーター駆動によるトルクが上手く使えるので電動CVTでもトルコンATを上回る!?かのようなフィール。これではせっかくZFやアイシンAWのATを装備した「BMW118i」や「ボルボV40T2キネティクス」もアドバンテージが得られないです(逆にパワーの無いATほどうっとおしいものはない)。なんだかんだいってもDCT装備でぎこちない走りなのに、それなりの販売を積み上げているメルセデスA180の戦略が正義なんでしょうか!? 299万円輸入車ではプリウスにシャシー、ユニット、ミッションで勝つのは無理!?

  A180の巧みな点は、やはり「インテリア」でリードしたところ。後発の4代目プリウスにも全然負けていない「統一感」のあるデザイン。ゴルフ7の初期にあったようなオンダッシュの社外ナビ装備・・・なんていうユーザーを舐めたような対応は、インテリアのデザインや機能性からは感じられません。難点があるのは「インターフェイス」の部分ですが、ブレーキに関してはBMWよりも良く効くくらい。アクセルのもたつきと電動ステアの煮詰め不足は、ATを装備した118iにも看過できないレベルで感じるので、A180だけが悪いと非難するのは筋違いのかも。

  ・・・そもそもマークX、アテンザ、レガシィB4、レヴォーグが選べる価格帯でCセグの輸入ブランドにこだわるのは、セレブな奥様か、豊かな老後を送られる人々なのだから、あまり外野がとやかく言うことではないですね。現役世代がトヨタ(日産、ホンダ)を選ばない理由は、プジョー、マツダ、スズキのコンパクトか、アテンザ、レガシィB4、レヴォーグか、400万円以上のクルマ(A4、3erなど)を好きに買うか・・・。そんなちんけな「理屈」をぶっ壊すような、新たなる参入モデルがあれば歓迎したいですね。アルファロメオ・ジュリア、プジョー3008、シボレー・カマロなどなど。


  

  


2017年2月15日水曜日

「ザ・ドイツ車」といえば!? ホンモノはこれだ!!

  「日本メーカーが日本市場の為に日本ファーストで作ったクルマ」の代表格が、クラウン、マークX、プレミオ、アルファード、ノア、シエンタといったトヨタ車と、ホンダ、日産が作る対抗のミニバン。ステップワゴン、フリード、セレナなど。どれも売れるべくして売れていて、やっぱり日本メーカーは優秀なんだなーと納得しつつも、輸入車が大好きな我々はそんな「日本スペシャル」を素通りして、あえて「ドイツ・スペシャル」を選ぶ!!「イタリア・スペシャル」「イギリス・スペシャル」はちょっと上級向けで難解だけど、「極限のドイツ」ならまだまだ探せるんじゃなかろーか!?

  やはりドイツといえば名門メルセデスですが、ドイツを象徴するような候補車と言えば・・・やっぱりアノ車か!?。ドイツブランドが今も「ドヤ顔」で世界に発信し続けるボデータイプといえばまず思いつくのがラグジュアリー・クーペ。最近では日産出身のCEOがアストンマーティンに就任したコネクションなのか、英国の名門ブランドのラグジュアリー・クーペにも参画、最近では話題のDB11などのエンジニアリングを支える存在になったというメルセデスのV8ターボと縦置きトランスミッション。「秘伝の味」という意味では文句なし!!です。・・・ということでまずは「メルセデス・SL」ですね。

  メルセデスの他のモデルはちょっとブレがありますね。Sクラスはマイバッハと共通設計になって「中国の金持ち」が好きそうなクルマになりましたし、Sクラスクーペも先代までの「メルセデスCL」が持つオーラが無くなっちゃいました。リアのデザインはちょっと・・・どころじゃないな。そしてCLSはそもそもの設計からして2000年頃の悪評高いメルセデスの「偽装」系の商売なのでスルーしましょう(そんなクルマは日本では認めねーぞ!!)。

  メルセデスSLを越えるくらいの「象徴・アイコン」が他のドイツブランドにはあるのか!?やはりドイツの豪気で闊達なエンジニアリングを体現するシリーズといえばBMWの「M5」でしょうか。個人的にはF39・M5こそがBMWの歴代最強車だと信じています。デザイン良し!!パワーユニット良し!!まさに「理想のスポーツセダン」。その後に続くE60、F10の2世代はやや「スーパースポーツ」の波に飲み込まれて「らしさ」を見失ってしまった感が・・・。もちろん走ればメチャクチャ速いし、操縦性も抜群なんですけども、残念ながらクルマ好きがカーライフの絶頂期にハイテンションで選ぶような優れた「商品性」が崩れてしまいました。バングル以降・・・?。5erのベース車が直4で売られるようになって、へなちょこユーザー向けに見えて仕方ない!?・・・それでも私はM5をまだまだ信じたいです。G30・M5に期待!!

  メルセデスかBMW・・・この「両雄」こそがやっぱり「ドイツ車」です。日本の排他的な市場にはオペルなんて寄り付かないし、ポルシェやアウディにしても導入されるモデルは限定的です。だから日本ではホンモノになかなか合えないのかも。もちろん右ハンドルの壁もあるでしょう。左にしかMTが用意されない!!なんてのはどうやら業界の常識になりつつあるようです。ドイツメーカーだけでなくてトヨタやホンダだって同じ状況だし・・・。各国でハンドル位置を左右どちらかに決める法改正が行われていて、右ハンドル受難の時代はこれからさらに本格化するとか。

  左ハンドル国では「メルセデスSL」に、右ハンドル国では「アストンマーティンDB11」に乗れ!!いやいやジャガーやアストンマーティンといった英国ラグジュアリーブランドも主戦場は北米なので「デフォルト」は左ハンドルで設計されているのだとか。もはや「イギリス市場の為のイギリス車」いわゆる「イギリススペシャル」はMINIか、ちっこいスポーツカー・メーカーでしか成り立たない幻想になっているのかも。何事も決めつけはよくないですけどね。

  右ハンドル国というマイノリティの狭い争いの中で、マツダがオーストラリアの輸入車ランキングを制したりしてますけども、日本車とドイツ車をフェアに比べるのは年々難しくなってきました。中国市場の売れ行きを見ても「メルケルの暗躍」とか言われています。話を元に戻すと、日本に入って来るモデルだけでは何も本質は解らない!!ってのが正直なところでしょうか。欧州で販売されているハイオク仕様のマツダスカイアクティブエンジンも日本にいてはその実力がわからない・・・。

  1300万円〜のメルセデスSL、1600万円〜のM5(あるいは1300万円〜のポルシェ911)でしか開陳されないドイツ車の懐。やっぱり敷居が高いなー(高過ぎるなー)。・・・やべーなんか「落とし所」があるだろうってダラダラと書いていますが、もう何にも無いです。(日本市場で買える)残りのドイツ車は、あくまで「ドイツ風味」か「ドイツメーカー企画」ってだけだな。そこそこいいクルマはあるよ。VWトゥアレグとかポルシェ・マカンとかさ。だけどどちらも「ドイツ風味」のアメ車でしかない。VWやポルシェである必然性が乏しいです。

  ゴルフ8はなんだか新型プリウスをリスペクトしたようなデザインのプロトモデルが流出していて、BMW3erと同じでもう「ドイツ風味」の日本車だね。3erと同じように燃費と乗り心地で勝負してくるんでしょうね。メルセデスのFFモデルなんてもはや「ドイツ風味」すらしないです。言葉が悪いけど右ハンドルはどれも「バッタもん」みたいなものだし・・・インドとかベトナムどかで売ってそうなクルマ。

  日本メーカーもドイツメーカーも「短期的な利益」を追い過ぎていて、諸元表を見るとどうも「気になる点」がいくつか出て来るモデルばかりになりました。300~400万円で「キズの無い」クルマを買おうというのは身勝手な意見かもしれないですが、ユーザーがある程度は決起してなんらかのリアクションを起こさないと、自動車カタログは下らないクルマで埋め尽くされてしまいますよ。「本物のドイツ車はSL、M5、911だけだ!!!」と声高に叫びたいですねー・・・アウディRS5のV8自然吸気で8250rpmという傑作エンジン車もあるけどね。BMWのM3/M4のとても頑張った高回転ターボユニットも魅力ですが・・・(ベース車が安普請なのがキズ)。

最新投稿まとめブログへのリンク

沢村慎太朗氏が白日に晒したドイツブランドの醜態!?
ドイツ車を選ぶ際にはぜひ参考にしてみて下さい。
↓第8巻「Sクラスの闇に迫る」

↓第9巻「メルセデスのFF車の劣悪度」「BMW・Mの不純さ」

↓第11巻「BMW3er(F30系)の欠落」
  

  

  

  

  

2017年1月30日月曜日

BMW・Z5 ブランド初の専用設計FRスポーツ!?BMWもいよいよ本物かい。

  最近のカーメディアの流行のワードは、「(日産の)プロパイロットは初心者レベル」みたいです・・・。一体どこのスポンサーがそう言わせているのやら。カーメディアでは指定したワードを1回使うと相応の金額が振り込まれる仕組みがあるようですね・・・。そんな茶番はもう2013年で懲り懲りですわ。「世界のベンチマーク」「クラウンに匹敵する静粛性」なんて噴飯ワードがカーメディアに何回出て来たことか・・・。まあ自動運転の広まりに警戒感・嫌悪感を示す自動車ライターが自発的に使っている可能性もありますけどね。「技術の日産ももう昔だね・・・」とか結構露骨にディスってますけど、RJCでセレナ選んだのはオマエらだろ!!!

  島下さんが年末に発売した「間違いだらけシリーズ」の中で、「自動運転の時代がやってきたらもうBMWやマツダは買わなくなる」とかもっともらしいこと書いてましたけど、そもそもそうなったらBMWやマツダを好んで買っていた輩にとってクルマを所有するメリットなんてあるの? 島下さんは「そうなったらレクサスかメルセデスを買う」とか続けてましたけどね、移動手段としてのクルマって実際そこまでポテンシャル高くないですって・・・。東京に住んでいるとせいぜい福島や長野、岐阜くらいが守備範囲で九州のオシャレなリゾートホテルまで行こうなんて思わないですよ。

  自動運転が出来たら移動中は寝てられるとか言ってますけど、近所で冬になるとあちこちでやっている道路工事での片面通行すら突破できねーんじゃないか!?という気が。寝て起きたら全然知らないところを走っていたら怖いっすよね。自動運転の広まりは実際にクルマつくるメーカーがもっとも真剣に社運を賭けてシュミレーションをしているわけで、安倍首相がいくら宣言したって無理なものは無理じゃないの!?って気がするんですけどね。

  しかも自動運転の機運が高まっているタイミングでトヨタ&BMWが共同で専用設計スポーツカーを開発したり、メルセデスが2シータークーペ(SL、SLC)の新型モデルには専用設計シャシーを与えると発表したわけです。自動運転の時代が目前に迫っているけども、ドライビングを愉しむクルマの需要はさらに伸びることに確信を持っているといってよさそうです。各メーカーがそれぞれに「より魅力的なドライビングカー作り」に邁進する姿勢がハッキリしているワケですから結構なことじゃないですか。あと10年もしたら路上を走るドライビングカーのほとんどが、WRC、TCR、GT3規格の普通車と、マツダやロータスくらいにエキサイティングな専用シャシーのピュアスポーツカーだけになる!?

  トヨタは今年からWRC参戦し、スーパーGTにも参戦中、そしてピュアスポーツによるドライビング革命を目指して発売された86も5年経ってもなお月に1000台以上(BRZ込み)売れるモデルへと成長しました。そして今年はいよいよBMWと共同で開発したスープラが復活を果たす見込みです。ドイツで100年の歴史を誇る名門ブランドをいよいよ「ピュアスポーツ」の領域に巻き込んだのはお手柄だったと思います。BMWはちょっと前にi8という「?」なスポーツモデルを登場させ失笑を買いましたが、そんな相手を「ピュアスポーツで直6を回しましょう!!」とでも言って励ましたのでしょうか・・・。

  まあZ3やZ4をずっとスポーツカーだと思い込んで来たBMWファンにはちょっとショックかもしれないですが、どちらもあまりにも「上っ面」だけのクルマだったですね。マツダ・ロードスターのようなピュアスポーツには必須の哲学もなければ、日産やポルシェのような「最速に懸ける意地」ってのも無かった。ただただ中途半端な客に売れればいいっていう下衆な存在。・・・まあフェアに言えば他のメーカーにも似たような立ち位置のクルマはありましたけどね。Z4か86どっちか好きな方が貰えるなら、私は絶対に86貰いますね・・・この2台なら座った瞬間に86が上だって気がつく。

  これが全長4600mmを越えるGTセダンになるとトヨタとBMWの立場がすっかり入れ替わるんですよね。マークXとBMW4erグランクーペだと完全に4erグランクーペが欲しいレベルです。マークXとBMW3erだとあまり差はないんですけども、4erになると真面目にハンドリングを仕上げました!!というエンジニアの情熱にほだされます。マツダ乗ってると4erの凄さがよーくわかるんですよ!!なんでBMWはもっとこのハンドリングをアピールしないのか不思議なくらい。これに比べたら1erや3erのハンドリングなんて軽く「故障」のレベル(なんでこの程度で満足できるか不思議)。

  フォードとともに世界の恵まれないスポーツメーカーを助ける慈善活動に従事するトヨタ。英国のスポーツメーカー(ケータハム、ゼノス、ラディカル、ジャガー)にマツダの旧式エンジンを供給するフォードに対して、英国ロータスに4気筒&6気筒を供給するのはトヨタ。そして英国MINIにはBMWのモジュラー3気筒&4気筒が。いよいよ欧州にも羽ばたいたフォード・マスタングは英国トップギア誌にも頻繁に登場するなど人気ですが、ユーロNCAPでは二つ星という大失態を晒しました。ちょっと前にフォードの撤退後はマツダブランドで売れ!!とか提案しましたけど撤回します(笑)。

  各国でハンドル位置の固定が法制化されているようですが、同じ右ハンドル国として日本とイギリスはこれからは開発面でより緊密な関係を構築することが大事になってくるでしょう。トヨタとのジョイントでBMWも右ハンドルでイケるクルマになるといいですね。右ハンドルのコクピットの左足スペースを圧迫するクソZFなんかさっさと降ろして、アイシンの10速使わせてもらったらいいんじゃないの? さて新しいZ5/スープラにはどっちのミッションが積まれるのでしょうか? いやいやもちろんMTを設定してくれると信じてしますが、それでもお買い物車として間違って買って行くセレブなバーさんもいるでしょうから、その2ペダルはZFなのか?アイシンAWなのか?・・・それともアイシンAIのツインクラッチか?いやいやゲトラグか?

  ミッションとサスペンションの選択がクルマの性格を決める!!ってくらいに大切ですが、やはりブランド内の役割分担として3er(マークX) ⇒ 4er(マークX・G's) ⇒ Z5(スープラ)というグラデーションでユーザーのニーズに応えよう!という姿勢は大事です。乗り心地を求めるならば3er(非Mスポ)を、よりフラットな乗り味を求めるならば4er(Mスポ)を、さらにエキサイティングで地面を舐めるような走りと、ヒップポイントが刺激的にグラインドする86みたいなファントゥドライブを求めるならばZ5!!といった売り込み方ができるといいですね。86は交差点一つ回っただけで感動しましたね。とっても低い!!「上屋がしなる」なんていうチープな挙動はいっさいなく、ジュラルミンケースのようなパリパリの剛性感。

  実際のところ3erでも4erでもやはり乗用車なりのコーナーでのギクシャク感はあります。クルマもある程度は重たいですから、アンダーステア気味な「遅れる」感じも出ますし、そもそも思ったほどにはタイヤも使えないです(応答遅れはタイヤに起因!?)。50対50ってこんなもんか!?もちろんセダン/ワゴンでありラグジュアリークーペですから、これで十分だと思います(レガシィよりはよっぽど良く曲れています)。しかしより車体の運動性能をBMWというブランドに盲目的に求めたい人々にとってZ5はかなり期待できるモデルになるんじゃないでしょうか!?

  


  

2017年1月19日木曜日

シトロエンDS5 ディーゼル追加でレザー仕様が497万円

  フランスの大統領公用車にも使われるシトロエンDS5。見た目に優雅ではありますけども、いわゆる高級リムジンとは方向性が違うクルマで、トヨタのロングセラーミニバンであるエスティマを彷彿させるスタイルで、キャビンにゆとりがあるクロスオーバー・サルーンという独特の立ち位置です。これで3列シートならもっと需要があるのでしょうが、3列収まりそうなスペースを広々と2列で使うから優雅なのであって、このクルマの個性を考えたならばやっぱり2列が正しいように思います。

  1950年代に生まれたシトロエンの「DS」というフラッグシップサルーンは、ド・ゴール大統領も愛用したフランス自動車産業を今も照らし続ける名車ですが、そんな「ユニーク」で「ゴージャス」で「ハイセンス」なクルマを現代に甦らせよう!!という企画でDSブランドが立ち上げられ、その新ブランドのフラッグシップを務めるDS5は「エキセントリック」だけど「アリ」なクルマというギリギリのところを「攻め切った」設計になっています。いちいち文章で伝えるのは難しいので、興味を持った人は「シトロエンDS」と検索してDS専用サイトでその全体像を見てみて下さい!!なかなか圧倒されますよ!!

  一体いつからフランス車は平凡で単なるドイツ車の下位互換くらいにしかならない、つまらないクルマばかりになったんだ!!っていうと怒る人もいるかもしれません。しかし某ドイツメーカーの主力モデルを単純に真似たような設計は、本当に実用一点張りでしかなく、そもそも「設計作業」からして面倒だから省いた!!ようなクルマばっかりじゃん・・・。そんな中で新ブランドであるはずの「DS」もイマイチ気合いが足りないですね。プジョーやシトロエンと同じシャシーで仕立てられていてメカニック面での差別意識が乏しい!!レクサスやアウディよりも圧倒的に乏しい!!

  しかし愛情を持ってフランスブランドが21世紀にサバイバルしている足取りを応援する人の気持ちはとてもよくわかります。イタリア車や英国車はマニアック過ぎる!!日本車やドイツ車は当たり前過ぎてダサ過ぎる!!だから俺はハイセンスなフランス車が好きなんだー!!って心の中で散々に叫んでいるストイックな原理主義者もたくさんいることでしょう。そのイカレっぷりはスバルやマツダが大好きで堪らない人々と相通じるところがあります。

  これは解る人にしか伝わらないでしょうけど、ドイツ車やトヨタ、日産、ホンダといった日本の大手メーカーはひたすらに「主導権を取る」マーケティングが要求されていて、そこでいちいち「燃費」とか「スペック」だとか「車格」だとかに囚われているのがかなりダサい!!実車を見てそういう意図を汲み取ると、いちいちアホくさー!!って気持ちが冷めてしまう要素があまりに多いんですよねー。例えばランフラットを使うスカイラインとか、トヨタとかBMWとかいろいろな要素が混ぜこぜになっていて、しかも古臭く見えるレクサスのインパネとか・・・。いちいちセンス無いんですよ。

  それに対して「俺がこのブランドのクルマを買ってあげて応援しないと、やがては消え行く運命なのかなー」くらいに思わせてくれるブランドはそれだけでいいですね。何とも言えない「儚さ」があって、そういうブランドに限って面白い機能が付いていたり、走りがとても個性的だったりで、まーそれで初めてクルマってのは実用性から離れた「価値」を持つんだと思います。スポーツカーを単発で作る零細ブランドはまだまだたくさんありますし、これからも必要に応じて出て来るでしょうけど、総合ラインナップの普通車メーカーで、ドイツ3陣営&日本の大手3メーカーを相手に健気に「中型車」を送り込んでくるブランドは特に大事にしたいです・・・シトロエン、プジョー、ボルボ、ジャガー、アルファロメオ、スバル、マツダ。

  「DS5」「508GT」「S60」「XE」「ジュリア」「アウトバック」「アテンザ」・・・この内の1台はこれから導入予定ですが、日本市場に輝く7つの宝石と言っていいと思います。DS5のディーゼル搭載で、アウトバック以外の6台はすべてディーゼルが用意されることになりましたが、果たして来年2018年を7台揃って迎えられるのか!?というくらいに現状では販売は低迷しています。フランス車の2台はマイナー過ぎる。ボルボとジャガーは価格が高め。アウトバックとアテンザは価格は手頃だがややサイズがデカいですかね・・・。

  Cクラス、3er、スカイライン、レクサスISといったDセグの王道プレミアムを相手に、互角以上のハイスペックな装備を持つモデルばかりなので、もう少し売れてもいいのかなーという気がします。たとえばリアシートヒーターは王道の4ブランドはどこもオプションでも用意されていませんが、ボルボ、スバル(標準装備)、マツダでは付けることができます。母親を乗せることもままあるので、これだけでも選ぶ価値はあるなーと思います。508GTとXEは王道にくらべてハンドリングの出来が素晴らしいです。

  そんななか「7つの宝石」のリーダー格はやっぱり「DS5」で、キャビンを広く見せる工夫として前後に3分割された「コクピットルーフ」は、Dセグながらもなんともハイエンドなセレブ感を演出するすばらしい仕掛けです。さすがは大統領専用車にもつかわれるクルマですね・・・。ボデー剛性ばかりを気にするドイツメーカーには絶対に出来ない発想じゃないですか!?日本の自動車評論家の手にかかれば、そんな上屋にガラスルーフをたくさん広げたら、重心が高くなってしまってダメだ!!みたいなこと言い兼ねないです。だから日本メーカーも安易にそんな設計にはしないみたいですね。やっぱりカーメディアは「害」だな。ヤツらの理論に基づいたとってもつまんねー日本車とドイツ車に「NO」を突き付けたい・・・。

  自分のライフスタイルに合わせてDS5に乗ってみよう!!というオシャレな選択は、とりあえず日本のサラリーマンにはまだまだ難しそうですね。借り上げの社宅からクルマまで、周囲に合わせた選択にせざるを得ない。もし若いうちから輸入車なんかに乗っているのが上司にバレたら、もう出世が遅くなるー!!っていう窮屈な人生を送る限りは、「DS5」なんてまったく縁のないクルマかもしれません。今のところはフリーランスでガッツリ稼げる人だけが愉しめるクルマなのかも。確かに7台の中では断然に派手なエクステリアですから・・・。