2017年6月15日木曜日

VWゴルフR 『AWD&ターボでなければ車にあらず!!』

  欧州市場では700ps、800psといったコンプリートモデルまである完全に『輩』なクルマ・・・ゴルフR。ここまでくると日本人の感覚だとほぼ理解不能なお遊びマシンなんでしょうけども、高性能車を相手に堂々のドラッグレースやってたりするので、日本で言うところのスカイラインGT-Rのような存在になっているようです。『R』は伊達じゃないですねー。

  そもそもVWのAWDってどんなのですか!?現行で日本に導入されているモデルはトゥアレグ以外には、ゴルフRとゴルフオールトラックの2車種のみみたいです。『R』のAWDですからトラクション重視で加速性能を高める特性があるのでしょうけども、スウェーデンのハルデックス社製の『カップリング』を使う横置きエンジンのAWD車です。

  あんまり言っちゃいけないことなのかもしれないですが、クルマが好きな人って大概は頭が弱いのか、『AWD』をやたらと複雑に語りすぎる部分があるんですよね。GT-Rが登場して10年も経つんですけど、スバルとアウディのAWDは『センターデフ方式」と言って別格ですよ!!みたいな説明をする雑誌もあります。センターデフもカップリングも前後にトルクを分けるという意味では同じだと思うんですが・・・。しかも軒並みカップリング方式が加速が良かったりするし(ウラカン、GTーRなど)。わざと読者を混乱させようとしているのか? しかもそんなマニアックなことに分け入るのは「モーターファンイラストレーティッド』くらいなものですが、あれれー技術系の権威みたいな雑誌なのになー。

  しかもセンターデフ方式だのカップリング方式だのの議論は不毛。カップリング方式とはどう考えても「オンデマンド機能」(2WDと4WDを効率で使い分ける)が追加されたセンターデフ方式だから。確かに常時50%前後の配分を保つことで、どこからでも加速する瞬発性が得られるし、WRX STIのように電制LSDを駆使して旋回能力を上げるという理屈はあるけど、それはカップリング方式でも「ロック」機能を強化し、同じようなLSDで武装すればいいだけ・・・なはず。なんでスバリストがムキになるかといえば、ゴルフRの加速性能がSTIを上回っているから。つまりコンプレックスを生むスバルの不甲斐ないクルマ作りが悪い。

  「フルタイムAWD」という言い方もすでにナンセンスな気がするのですが、高性能車のレビューでは当たり前のように出てきます。だいたいどんなモデルにも前輪と後輪のトルク配分を変化させる機構が当たり前についていて。一方が100~50%、もう一方が50~0%という配分が多いですけど、0%が出現するモデルは『フルタイム』ではない気がするのですが、BMWのXドライブ搭載車もメルセデスA45AMGも『フルタイムAWD』としばしば記述されます。

  ちなみにゴルフRが使うハルデックス製は、前後輪『どちらも100~0%に可変する』システムです。・・・ということは、もはやこのクルマのベースはFWDなのかRWDなのかすら不明ということです。このシステムは、しばしば凶悪で知られる某日本メーカーのファンから、あからさまにバカにされることもあるようです。オーバースピードでブレーキングしながらコーナーに突入すると、フロント荷重がかかりますが、そのタイミングで前輪が滑り始めると一気にリアにトルクを流すので、操舵も取れないままに後ろから『追突』されたみたいな駆動力が発生して・・・かなり挙動が『不安定』になるとか。もうこれを知っちゃうと試乗ではビクビクしちゃいます。実際はそんな挙動はなかったし、サーキットでも限界の高さは証明済み見たいなんですけどね。とにかく姿勢制御では後輪ブレーキが頑張るらしい。



  ゴルフRが560万円、Rヴァリアントが570万円。ハイラインと比べてもざっと200万円の差がありますが、下取りで十分に取り返せるくらいじゃないか!?という気がします。同じ金額で買えるフェアレディZや420iグランクーぺMスポよりも断然に下取り高そう。GTI(400万円)のオリジナル柄のキャンバス地シートは全然気分がもりあがらないですけど、Rのバケットシートなら嬉しいですし。何よりゴルフの自慢の車体剛性の高さを生かせているのもやっぱり『R』なんですよね。

  どうせだったらセダンタイプの『ジェッタR』とかも作ってWRX STIを挑発すればいいのに・・・『水平対向・縦置きじゃなくても速いよ!!』って。ゴルフファミリーのMQB車には、アウディRS3セダンやTTRSも日本に導入されていて、シビックtypeRもカタログモデルになり、『フロント横置きのエンスー車』=エボ、セリカ、インテグラなど、日本市場に馴染みのなるカー文化が復活しつつある!?M2よりゴルフRの方が刺激的な走りが楽しめる気がするのですが・・・。


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2017年6月12日月曜日

メルセデスSL 「レイシスト!?名門の原型』

  経営合理化に突き進むメルセデスですが、その敷居はどんどん下がってきたな〜・・・と感じるのですけども、『SLに乗る』という敷居は高いままですね。このモデルに関しては型落ち中古車両を300万円程度で買うという安易な選択がすでに『NG』ですからねー。SLの中古車を買うことは法律で禁止されているわけでも、メルセデスが認めていないわけでも無いですが、プライドの問題が・・・。GT-Rや911の中古車ならば、エクストリームなスポーツカーに乗るという目的が明確なので何の問題もないのですけど。

  『SL』はショートケーキのイチゴみたいな存在です。購入&維持する財力はもちろんですが、このクルマを活用できるライフスタイルには相当なコストがかかるはず。立派な邸宅に屋根付き駐車場。もちろんこのクルマを普段のアシにはできないですから、日常的に使うクルマ(CクラスかEクラス?)も必要なはずです。その副次的なものへの総額はAMG・GTよりも高くなるのでは!?『GT』なら賃貸の青空に駐めておいてもいいかも。

  全てを成し遂げた後に『イチゴ』を載せることにどんな特別な意味がある!?やっぱりクルマ好きの衝動の80%くらいは此処にあると思うんです。そして日本メーカーを客観的に見て『足りない』と思う部分もまた此処なんです。つまり『SL』があるからメルセデスであって、『SL』のようなモデルが無いからレクサスだということ。『LC』が『SL』になれるか!?とりあえず50年経過しないとなんとも言えないよなー。ジャガーEタイプとかが走っていた時代からずっと変わらずに『SL』であり続けた重みってのはレクサスがどう頑張っても数年でどうなる話じゃないということです。



現行モデルは6代目で2011年に登場しています。フロントマスクが〜・・・という批判もあります。グリルの真ん中に無駄に大きいスリーポインティッドはちょっとな〜・・・とか言っているオッサンはSLのことがわかって無い!!SLは60年以上に渡ってこのタイプを使っています。こレガセダンにも移植され、日本向けは一定グレード以上のモデルじゃ無いとこのデカデカ・マークになる!!という罰ゲーム企画(上位グレード誘導企画)に、利用されてしまって、セダンユーザーからは評判が悪いです。

1000万円以上するラグジュアリークーペにしてはデザインがやや地味です。これに関しては2つの意見があります(どちらも一理ある)。一つはメルセデスの旧世代デザインの最終盤に出てきたモデルであり、2013年から次々と出てきた『若返りを狙った』新しいメルセデス・デザインと比べると当然ながら地味です。新型Eクラス(W213)の爽やかなデザインで、先代の悪評高いEクラス(W212)のイメージが消えかかってきたのを、再び思い出させるような『不機嫌さ』がある!?

もう1つは、『SLはGTカーなのだから地味ぐらいがちょうどいい』という肯定的な意見です。1954年から途絶えることなく作り続けているSLは、911やクラウンよりも長い歴史を持ちます。あの911やクラウンよりも長い!!911もクラウンもあまりに長い歴史を抱えているので、安易に流行に流されたりなどせずに、独自の『価値観』だけで商品力を形成しています。この歴史の意味を理解しない無礼な輩によって『なんでカエルっぽいの!?』とか『ガラパゴス・セダン』とか好き勝手言われてますが、SLのデザインもまたその『歴史』ゆえの痕跡を残した『ツッコミどころ』があってしかるべきだと思います。

『スポーティ』であると評価されることを開発者が頑なに否定することで有名なメルセデス。我々はポルシェやBMWとは違うのだ!!という姿勢を崩さないです。しかし最新のEクラスは5シリーズと比べても明確にスポーティ志向で、レスポンスでは完全に5シリーズの上を行きます。これに近々直列6気筒エンジンがラインナップされるようで、いよいよBMWの『背伸び部門』に決定的な差をつけるのか!?BMWも2002へと原点回帰して、『ノイエクラッセ』と称してスバルやホンダの60年代のようなスタンスで輝く意思はあるようです。

『グランドツーリングカー』の階級闘争。日本でインプレッサやインテグラといった下流が、ソアラ、ユーノスコスモ、フェアレディZが上流モデルと対峙するように、欧州でもBMW、アウディ、プジョーなどの下流と、メルセデス、ジャガーといった上流に
分かれます。日本ではBMWやアウディといったら『王道GTカー』のイメージありますけど、エンスー向け雑誌『Octane』のGTカー特集のページをめくると、そこには下流の姿は一切ありません。メルセデスSLとジャガーEタイプの2大スター、あとはアストンマーティン・ラゴンダ、ベントレー、ブリストルあとはイタリア車のみ(911も出てこない・・・)。

『本物』と『偽物』の違い!!とぶった斬ってしまえば非難轟々かもしれないですが、そんなサディスティックな感覚の最前線で輝くのが『SL』。レクサスLCやBMW8シリーズ(近日発売予定)とは『格』が違う!? 日本車だったら、GT-Rかマツダのロータリースポーツくらいじゃないととても相手にならない。この違いがわからない『野蛮人』はニュル最速をマークした中国のスーパーカーでも買ったらいいんじゃないですか!?




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↓平成26年モデル690万円です。

2017年6月8日木曜日

BMW・M4 「スーパー・チャリオット」

  都会のゴミゴミした路地を、渋滞に辟易しながら流していると、ふと晴天の高原道路を気持ちよく走り抜ける情景が湧いてきたりします。場所は大分・熊本のやまなみハイウェイ。あるいは長野のビーナスライン。たまにはハイスペックなGTマシンを駆ってみたいですねー。やっぱりGT-R!?いやいやフィールを重視するならRWDのジャガーかBMWがいいんじゃないかなー。

  『M4』(というクルマ)を最も強く意識する瞬間かも。世間一般ではサーキット向けモデルとして認知されているようですが、サーキットに向かうには色々と余分な贅肉がついているクルマな気がするんです。これは明らかにストリート向けじゃなかろーか。7000rpm前後まで余裕で回る専用チューンエンジンが、この古典的なスタイルのクーペにもたらしてくれる素晴らしい効果は、あらゆる速度域からの意のままの加速。それはサーキット内で『絶対的な速さ』を競うためにもある程度は有効でしょうけど、エクストリームというよりはオールマイティ。ドライバーの『感覚』との対峙に果敢に挑んだユニットです。踏んだ時に『不満』に感じさせない・・・その意義はアップルのiphoneが世界を驚愕させた人間工学と同種のもので、だからこれはストリートだな・・・。

  『ストリート』といってもユーザーが好きな時間に好きなドライブルートを自分の思い思いの乗り方で楽しむという意味です(夜中の公道レースではない!!)。それはタイムや競争相手がいるコンペとは違って、まともに生きている人間なら誰でも感じている『抑圧』から、ほんのひと時だけ自らを解放する瞬間。通勤電車でスマホゲームするだけでは何も解決できない人々が求める、ある種の精神世界での葛藤だったりします。

  ユーザー自身が抱える『闇』が大きければ大きいほど、BMW・M4というクルマに価値が生まれる・・・そしてとても恣意的な見方ですけど、このクルマの魅力を極大化させたいなら、もっとハードにファイトして深い『闇』を抱えろ!!もっともっと手に負えない何かにぶち当たって、粉々に砕け落ちろ!!何も信じられなくなったはずの心が、エンジン音に触れて子供の頃のように震えた時にさ・・・BMWっていいよな。

  やっぱり『名車』というのは、誰かの人生の重大な局面を照らすのかも・・・。いやいや名車に乗ることで、重大な局面が訪れやすくなる!? 刺激的な人生に寄り添う。ボロボロになりそうな心に、再び生命を吹き込むためのクルマ。やたらと計算高い日本車にはなかなか真似できない芸当じゃないですか。レクサスLCでは代わりは務まらないよ。

 

  BMWにもいよいよ『あからさま』なスタイルになった8シリーズが登場するみたいですけど、2、4、6、8から選ぶならどれ!? ・・・全部いい。BMWの偶数番はどれも『古典的なGTクーペスタイル』と『自在な走り』の2つを手堅く守ってくるんでしょうな。バブルの頃には乱立していたクーペがどんどん淘汰されていく中で、BMWが残ったということは、世界中の孤独でダークなソーシャル・ソルジャー連中にとっての最良の『メタファー』として選ばれた結果なんでしょうね・・・。

  『BMWに対しての正当な賛辞』は、クルマのパフォーマンスを通じて『解放』を表現することに最も成功したブランドだということです。確かにクルマは安くはないですが、この価格が現実として受け止められないうちは、まだまだ『学生気分が抜けてない』くそガキの部類なのかも。最もそういう生き方に興味がない!!という意見もあるでしょうけど。800万円でお安めになっているM2は『ちょいお疲れの人』向け!? 1150万円のM4は『かなり末期的な症状の人』向けかな? 1850万円のM6は『地獄に落ちてから不死鳥のごとく生き返った人』向け。 ????万円のM8は岸信介元首相のような『ほぼゾンビな人』向け(1回くらい拘置所入った人向け!?)。

  さてさてみなさんにはどのモデルがリアルに視界に入るでしょうか!? 私はまだまだM4にも辿り着けないくらいな気がします。もっともっと修練を積んで多くの修羅場を通り抜けた先に、ゾンビまで辿り着けるのか!?なんとも『因果』な世情を反映したグレード設定ですね・・・『いつかはクラウン』ならぬ『いつかはゾンビ』。それでもBMWにはこれからも素晴らしいモデルを供給し続けて欲しいです。



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2017年6月3日土曜日

MINI・ジョンクーパー・ワークス 『MINIが日本で大勝利!!そして過熱気味のBセグ・クレイジーホット!!』

  ちょっと語弊があるかもしれませんが、最近の自動車メーカーは一見まともそうに見えて、中身は結構『めちゃくちゃ』だったりします。『クルマをデタラメに仕上げる』ことに『価値を見出す』そんなクルマ文化は以前からありましたが、メーカーが率先してそういうモデルを手がける・・・なんだかバブル期への『巻き戻り』(ルネサンス?)のタームに入っているんですかね。マツダのデミオXDも相当にスリッピーなクルマだと思うのですけど、それを軽く超えていくのが、完全に確信犯の『MINI』。

  『FF車って実はすごく面白い!!』という事実をまざまざと見せつけることに成功したMINIは、今では日本市場で堂々の毎月1500台!!ついに輸入車4強ブランドの一角(アウディ)を切り崩しました。さらに最多販売モデルに置いて長らく1位を突っ走ってきたVWゴルフを追い抜いて、MINIがトップです。ただし3ドア、5ドア、ロードスター、クロスカントリー、クラブマンの5ボデーを合わせた数字ですけど・・・。MINIに限らず、ルノーも驚きの昨年比倍増!!(ただしRRのトゥインゴが呼び水になっている感も否めないですが)。プジョーもシトロエンも順調に伸びています。

  BMWの2Lターボ(B48)を搭載したモデルで最も刺激的な走りをするのが、MINIの『クーパーS』と『ジョンクーパーワークス』。BMWのFRモデルなら直6ターボのB58でないとちょっと物足りないですけど、FFのMINIならこれでちょっとビビるくらいにグイグイ走ります。というかコントロールを謝ったらどっかに飛んで行きそうなくらいにスゥインギーな走りをしますよ。FFのアバルト595ならスリリングな走りをする1.4Lターボをアバルト124に積むとスリルは半減・・・これとちょうど同じ関係といってもいいかも。

  MINIにとうとう追い越されたアウディがいよいよ『打倒!!MINI』を狙って、日本市場にQ2を導入してきました。5種のボデーがあるMINIのちょうど中間くらいのサイズ。しかもアウディの定番であるクワトロを放棄!! VWポロベースのアウディA1のクロスオーバーではなく、Bセグ初のMQB使用車となっています。これにゴルフGTIのユニットを積み込めば、なかなか洗練された1台になりそうな予感がありますが、まずは、1.4Lターボと1.0Lターボのみの設定で、『MINIワン』と『MINIクーパー』という比較的に実用向けなグレードを狙ったラウンチになりました。

  そしてマツダも、MINIの好調とアウディQ2の投入のタイミングで、いよいよ英国仕様となっていたガソリン2Lの日本発売を決めたようです。マツダの1200kg台のボデーに150psのユニットが乗るなんてロードスターを別にしたら、何年ぶりのことだろうか!!燃費の新表示がちょっと話題になってますけども、そんなことよりもマツダの乗用車ガソリンラインナップの中で最もスリリングな走りをすると『TOP GEAR』でも評判のCX3-ガソリン2L。『ロードスターのスピリッツが存分に入ったSUV』とか書かれてました。しかも別の英国メディアの評価でも『アウディQ2』と『メルセデスGLA』に完全勝利してます。マツダも自信満々の日本投入のようです。未発表ですがこれは間違いなくMTも『あり』のはず。

  さらにトヨタからもイギリス製造の『ヴィッツGRMN』もやってくるようです。3月のジュネーブモーターショーで公開されたプロトモデルはすでに市販直前といった完成度でした。1.8Lスーパーチャージャー(横置き)はロータス・エリーゼ220のものと同じで、ミッションも硬派にMTのみになりそうです。MINIの最強モデル『ジョンクーパーワークス』(231ps)に迫る220psを搭載してなお、ボデーは5ナンバーのヴィッツですから、これも『クルクル』回りそうな『クソやばい』モデルになりそう・・・。

  そして昨年暮れに前触れもなくFMCを敢行したスズキ・スイフトを受けて、半年が経過していよいよ新型スイフト=スポーツの詳細が発表になっても良さそうです。新たに1.4Lターボで160ps前後まで出力アップするみたいですが、それよりももっと『ヤバい』ポイントが先代は乾燥重量1040kgだったのが、新型では900kg程度まで軽くなるということ。これまた公道上を『瞬間移動』するエグいマシンが日本中に溢れそうです。いくら自動ブレーキ付いてたって車体が飛んでしまっては意味ないですからね・・・。

  まだまだ『イカれた』コンパクトモデルはたくさんあります。『アウディS1』もそうですし『ルーテシアRS』も。さらに市販モデルでもすでに190psまで上がっているアバルトですが、ドイツのチューナーの手によって『アバルト500Ares』という405psのモデルが完成したのだとか・・・。これ日本にも入ってくるの?ポルシェのスポーツモデルを軽くカモれる加速って・・・。

  なにはともあれ、この意味不明なブームを作り出したのは、MINIだったんじゃないでしょうか。BMWの渋い走りに失望したワルいおっさん達がディーラー繋がりでMINIに乗り換えているようですし・・・。BMWの2Lエンジンを積んでいるのに国土交通省が黙認してしまった。「え?それ日本でもOKなの?・・・じゃあ」ってんでマツダ、トヨタも続々参入。日産にも『ジュークNISMO RS』というモデルがありますが、214psで車重が1410kgもある『豚』。GT-R作っているメーカーに『ホットハッチ』なんてわからない世界なのかも。マツダCX3も英国向けのハイオク仕様にしたらいいと思うよ!!



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↓プリンスエンジン時代(先代)のクロスオーバー・クーパーSが256万円(H26年)。結構安い。
  

2017年5月27日土曜日

アウディRS5 「リアル『スカG』進化形」

  『ドイツ車で一番欲しいクルマは?』・・・家族や両親のことを考えて総合的に判断するなら、BMW420iグランクーペMスポですかね。実際にBMWジャパンとムラウチBMWで見積もりをもらい真剣に考えましたけど、もっと条件の良いクルマが後から出てきそうな雰囲気があるので『見送り』ました。それでも1年経ってまだ候補の片隅に残ってます。現在の個人的な順位はジャガーXEよりは上で、プジョー508GTよりは下(価格✖️魅力の総合的な判断です!!)。508GTの魅力は・・・コスパ、サイズ、静音、質感、アシですね。フラッグシップってのはメーカーの威信に関わるので自然といいクルマになるんですよねー。

  会社の年配の人に「クルマ好きなんだって?」と話を振られる度に、自分のクルマ選びなんて他人から見れば『合理性』と『モラル』の権化だよなー・・・なんて気付かされます。「なんでそれに乗ってるの?」と聞かれたら、高速道路をどのクルマよりも安全で快適に走れて、しかも運転が楽しくて飽きない・・・と反射的に口から。うぁーめっちゃ草食系じゃん俺。

  『GT-Rなんかには興味ないの?』・・・自分自身に余裕がないからかもしれないけど、この手の質問はちょっときついですね。は?興味ないわけないでしょ?サーキットに行く趣味がない自分が、他の多くのことを我慢して、母親の悲壮な顔面を無視しても乗る勇気がないだけです。『サーキットに行かないので・・・』と返事すると、『今の若い人は野心がないよねー』みたいなことを仰る・・・野心?

  ふざけんじゃねー!!GT-Rが高性能車の『全て』だと思っている典型的な日本のオッサン(本読まない人?)はマジでめんどくさいです!!ネットニュースで「最強GT-R」とかいうステレオタイプな記事が溢れちゃっているから、ちょっと読んでわかった気になって絡んでくるオッサン・・・困った困った『ネットりオヤジ』。

  GT-Rの本体価格もわかってなかったりするようで、『そんなカネ無いですしー』『高いって言っても500〜600万円くらいだろ?昔の若者はローン組んでたよ!!』『・・・(おいおい)』もう面倒くせーから無知なオッサンは若いヤツに絡んでくるんじゃねー。おっさん達の若い頃に改造費用抜きのノーマルで1000万円オーバーの日本車なんてなかっただろうに・・・今のGT-Rは完全に金持ちジジイ向けなんだよ!!。そんなこんなで、『スカイラインGT-R』『スープラ』『RX7』『GTO』とか聞くと、ちょっと嫌な『世代』のイメージがちらつく今日この頃です。

  高性能車の『高』という言葉に過剰に反応する時代が『バブル』だったのかなー。そしてオッサンになって今度は『プレミアム』ですか・・・。プレミアムブランドといえばドイツですけども、北米の調査機関が先日発表した『安全なクルマ・23台』の中にドイツプレミアムはメルセデスの1台のみ。これなんかおかしくないですか!? 北米の調査結果がおかしいのではなくて、ドイツ車の『現在地』って一体何!?ってことです。見た目は中国にたくさんあるメーカーが作っているモデルと変わらない(中国が真似しているみたいだけど)。載っているエンジンも三菱の直噴ターボで中国メーカーと同じだし。

  『もうドイツメーカーはオワコン』と不遜なことを思ってしまいますが、アウディの『RS』シリーズに関しては、まだまだ現在進行形で『高性能車技術』のさらなる高みをストイックに目指しているように思います。もしかしたら次世代モデルは大々的にHVが導入されるようになるかもしれないですが、それでも『AMG』や『M』ほどは『コモディティ化』へ一直線という訳でもなさそう・・・。見る人が見れば、『同じだよ』と言われてしまうのかもしれないけど、ドイツメーカーが高性能車を作って、世界中に見せつけるのは好きですね。やはりクルマ文化の根源は、これこれー!!

  ドイツの高性能車といえば『ポルシェ911シリーズ』と『BMW・M5』という二大グランドツアラーがすぐに浮かびます。2ドア4シーター・クーペと4ドア・セダンこそがグランドツアラーのベースになってるし。マセラティもアストンマーティンもジャガーもレクサスも、『グランドツアラー』はこの2タイプへ集約されています。高級ブランドほど『独創性』なんてないんです。高齢者向けですから変化を好まないようで・・・どこかにホンダみたいな『ラグジュアリーブランド』はないのか!?

  ポルシェもパナメーラを作ってBMWを刺激しますし、BMWも『スープラ』で・・・いやいや『M4』で、ポルシェをチクリと。しかしドイツ伝統のグランドツアラーは『911』と『M5』だけではないっすよー。『アウディRS4アバント』・・・。日産のGT-R開発陣の頭には『ポルシェ911ターボ』ばかりがあるようですが、スカイラインGT-R時代のAWDスポーツのちょうどいいライバルは、このRS4アバントでした。2000年頃のエボとインプWRXは4発で1200kg台なのに対して、RS4アバントとR32以降のスカGは6発でやや重量系。なんでアウディはワゴンボデーにこだわるのか!? 一時期ワゴンエボってのがありましたけど、基本的には『RS4アバントって何!?」ってな感じで真似しようともしなかったですねー。

  アウディはトラクションが大事なワゴンだからこそ『高性能化』に価値があるとして『スポーツワゴン』にこだわりを見せてますけど、日本勢はターボ&AWDは『ピュアスポーツ』ならぬ『ガチ・スポーツ』ですから!!商用車みたいなボデーにする必要はない!!・・・『ガチ』だったらなんでエボとインプWRXは4ドアなんだ!? これに関してはですねー、おそらく三菱とスバルの開発者の脳裏には、あのフランス映画『TAXI」があったのでは・・・。三菱には日産ではなくプジョーと組んでエボ復活させてほしいな。
↓エボのタクシーは過疎地の話題づくりには良さそうかも。



  アウディといえば和田智さんと言う日本人デザイナーが、そのイメージの確立に大きく貢献していて、初代TTとともにアウディのフィロソフィーを決定づけた3代目`『A6』が代表作品として知られています。その和田さんが、日産出身の和田さんが!!バブルのど真ん中で『セフィーロ』と『プレセア』をデザインした和田さんが!!アウディに『日本的!?』なデザインを注入したのが『アウディA5』。和田革命が起きる前にすでにアウディRS4アバントは存在してましたが、和田氏がデザインしたA6から、そしてA5にもRSが設定されました(RS6セダンは廃止)。

  RSの現行ラインナップは、ブランドアイコンを担う『TT・RS』。エボ、WRXの進化形といえる『RS3セダン』。伝統のハイスペックワゴンの『RS4アバント』『RS6アバント』。BMW・M5に対抗した?『RS7』(AWDですけども)。そして和田デザインを継承するキープコンセプトな2代目A5、2ドアクーペ、日産出身デザイナーの『RS5』。そしてポルシェ911のアウディ版(中身はランボルギーニ)の『R8』。これだけ執念深くグランドツアラーを集めたスポーツ・ブランドは他にはないですねー。日本とドイツの名車をコピーして動態保存する『博物館的ブランド』!!ドイツ自動車産業の『深い懐』(オタク気質!?)を見たような気がします。



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2017年5月22日月曜日

ロータス・エキシージ 「合理的かつアブノーマル」

  ロータスに乗る。クルマ趣味としてはこれに勝るものはない!!みたいなことを、政治評論家の青山繁晴さんも仰ってます。トヨタの横置きエンジンを搭載した軽量マシンを、とても乗用車とは言えないレベルの『オモチャ』に仕立てるなんて、とても夢のあるメーカーだと思います。ホンダがS660のパワーアップ版を企画しているそうですが、ロータスの株主であるトヨタには、競り負けて簡単に潰れないような支援をお願いしたいです。もっともマレーシアの政府系ファンドが後ろについている国営プロトンの傘下ですから、せっかく守ってきた伝統の英国ブランドを大事にするでしょうけども。

 

  初めっから見当違いなことを書いちゃうかもしれないですが、ロータスは木目のインパネを復活させるべきじゃないの!? いかにもイギリスのクルマです!!という主張があって・・・このブランドのサーキット以外での価値を増してくれる要素になると思うのですが。これをホンダやマツダがやっても全く様にならないですし、現行エヴォーラのように上品にアルカンターラ巻きのイタリアンで上品な仕様は、どこにでもある高級セダンみたいでいたってフツーです(日本市場にはアルカンターラが多すぎる!?)。

  現在新車で購入できるエキシージは『350スポーツ』というグレード限定のようで、本体価格は、ハードトップ、タルガトップ共に972万円です。確かにトヨタ86やフェアレディZの代わりに気軽に選べるモデルではないっすねー。釣りが好きすぎてヨットハーバーにクルーザーを所有したくなるくらいに趣味に対して『ガチ』な人じゃないとなかなか手が出ない。86やフェアレディZでも十分に楽しいじゃん!!・・・と思っている私のような初心者にはあと10年経っても辿り着ける境地じゃないですね。そもそも東京じゃ近所にサーキットが無いし。

  ロータスには『エリーゼ』という廉価モデルが573万円〜で設定されていますから、とりあえずこれで十分満足できるんじゃ・・・という考え方もあるでしょう。『ロータス』というブランドのクルマを買うならば、「エキシージは高い、エリーゼは安い」という結論になりがちなんですけども、不思議なことに日本市場全体を見たときに、この2台の置かれている相対的な位置を考えたならば「エキシージは安い、エリーゼは高い」となります。

  冒頭にも書きましたがトヨタの1.6Lを使う138ps、あるいは1.6Lスーパーチャージャーを使う220psというスペックに、1000kg前後の車重ならば、300~400万円くらいで買えるマツダ・ロードスターやアバルト124スパイダー、あるいはミッドシップでもホンダの新型スポーツカーで楽々達成してしまうであろう数字です。ポルシェ718ケイマン(619万円)を考えても、いくらでも他で代替できる中で、それなりに価格競争を考慮した数字が573万円となっています。

  それに対してエキシージは、1100kgのボデーに350psをひねり出すトヨタ製V6スーパーチャージャーです。マークXにも同様のスペックの設定があったよ!!といっても1700kgのボデーに、スポーティさはないトヨタの縦置きトルコンAT。FRですからトラクションのかかり方も全然違うので、もはや比較する意味がないし、マークXスーパーチャージャーにエキシージを上回るスポーツカー的な魅力を見つけるのはちょっと難しいです。そりゃ乗り心地とか静音性はいいでしょうけど。

  972万円のいう設定ではありますが、その「非日常」な価値を考えると、(世間ではお買い得と言われる)日産GT-Rのようなコスパを秘めたクルマです(GT-Rはインテリアにもコストが割かれているからさらにすごいですけど!!)。国沢さんの怪情報によると、マツダがロータリーエンジンを使った新型スポーツカーの市販を決めたそうですが、これも900万円程度まで跳ね上がったセレブなクルマになりそうですね。その時にはエキシージのコスパがもっと明確になるんじゃないかと思います。

  ちょっと話題が逸れますが、マツダRX9のユニットが、当初から開発継続が明言されていたようなロータリーによるレンジエクステンダーを使ったピュアEVならば、「これじゃロータリーじゃねー!!」とか言われそうですねー。もしマツダが独自のハイブリッド研究をしていたならば、『ロータリー&電気ターボ・スタートブースター』というロータリーの細い駆動トルクをモーターで補う理想的なユニットが真っ先に思いつきそうなものですけどねー。国沢さんがいうには「マツダはピュアEVしか無理」だとか・・・。ほんとかよ。
  

 

  (573万円の)エリーゼと全く同じ『バスタブ構造』のシャシーに、全く変化しない内装。それに(450万円の)マークXスーパーチャージャーのエンジン。実際は縦置きと横置きの違いがあるから別物で、エキシージに使われるのはエスティマやアルファードといったFFミニバン用の横置きV6です。だけどこれを組み合わせて972万円ではどこのメーカーもなかなか出せないような「非日常」なクルマとして成立した!!という意味では、非常に価値ある一台だと思います。

  おそらくホンダが同スペックのミッドシップを『S3000」とかいう名称で売るならば、1500万円くらいの価格をつけそうだし、マツダが現実に取り組んでいるピュアEVスポーツでは、同程度の加速性能は出せると思いますが、どうやっても1100kgに収めるのは無理そうです(価格と性能でコルベットの対抗モデルになりそう)。トヨタの支援があるとはいえ、『生き馬の目を抜く』がごとく圧倒的な開発力で世界の市場を跳躍してきた日本メーカーをしても、なかなか付け入る隙を与えないロータスって改めて凄いブランドなんだと思います。それでも毎年赤字を垂れ流し続けているようですが・・・頑張って欲しいですね。


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2017年5月16日火曜日

ランドローバー・レンジローバースポーツ 「これをスポーツカーと思う人はいないけど、車名がややこしい」」

  なんだかもう色々とややこしくて、ディーラーの人に訊いても返ってくる説明がさらによく分からないブランドの代名詞といえばランドローバー。某有名ライターの著書によると、「日本のレンジローバー・ユーザーのほとんどが勘違いしたまま乗っている」などと嫌味を書かれています。もう触らぬ神に祟りなしなのかもしれないですが、こういうカオスなブランドこそが「輸入車」らしいとも思うのですよ。トヨタやホンダに乗っている人が「勘違いしている」なんてまず言われないですから。ものすごくややこしいですが、ランドローバーが1970年発売したレンジローバーというモデルによって世界的に知られたので、「ランドローバー・レンジローバー・〜」みたいな名前になるようです。

  そのライターさんがおっしゃるには、日本のカーメディアではしばしば「レンジ
ローバーはイギリス貴族のクルマ」と紹介されるが、実際に開発を主導したスペンサー=キング氏に取材すると、設計段階では完全に軍用車両から派生した牧歌的なクルマでしかなかったという証言が得られたらしい。よってレンジローバーのユーザーは日本のインポーターがでっち上げたイメージ戦略にハマってんだよ!!つまり俗に『電通の自作自演』っていう虚構に満足してしまっているから『勘違い』なんだそうです。確かに2017年版の世界の自動車オールアルバムのLANDROVERの紹介にも「70年代になると・・・中略・・・英国王室ほか、世界中のセレブが愛用する高級車としてのポジションを確立する」と書かれてますね。

  軍用車両といってもあくまで偵察・連絡用として第二次対戦までは広く馬や二輪車が使われていたようですが、まず最初にアメリカが重機関銃を装備できる4WD車を馬の代わりに使おうと考えたようで、1940年に入札を行なったところ「アメリカン・バンタム」という弱小メーカーがこれに応じたようです。しかし生産能力が明らかに乏しかったようで、すぐさまフォードとウィリス・オーバーランドの2社にライセンス生産を命じたとのことです。この車両を拿捕した日本軍は終戦末期にトヨタに製造を命じたことがランクルの起源だと某WEB百貨辞典に記載されていますが、実際にトヨタがランクルの前身モデルをラインオフしたのは朝鮮戦争が開戦した翌年の1951年です。

  トヨタの社史には「警察予備隊への納入目的に作った」とされていますが、実際に長らく採用されるのは旧日本軍との強いコネクションを持っていた三菱でパジェロの前身モデルが選ばれます。なぜトヨタが採用されもしなかったランクルを試作しそのまま量販へと移行したのか? アメリカ人が書いた本によると、アメリカ軍から直々にトヨタに注文が出されていて、ジープを量産していてそのノウハウを活用してランクルを発売したとあります(真偽のほどは調査中です)。



  ランドローバーの発売が1948年なので、ウィリス(ジープ)→ランドローバー→ランクルの順番に登場したことになります。ジープは軍用車両ながら、生産能力増強が進まず年間3000台足らずという北米ビッグ3に遠くを呼ばない水準で、次第に米国市場でも下火になり南米が主力市場になっていきました。ランドローバーは世界初の特殊空挺部隊として知られるイギリスSASに採用されます。トヨタ・ランクルも1958年には早くも米国へ輸出が行われました(え?これって軍用じゃね?)。ウィリス・ジープがモタついている隙にシェアを拡大したのがランドローバーとランクルだったようです。

  経営不振になったジープは、アメリカンモータース(AMC)に身売りします。といっても米国自動車産業にその名を轟かすあのリー・アイアコッカ(当時はフォード重役)も、この1969年のタイミングでは買収提案をあっさり却下するなど、なかなか買い手が出てこなかったようです。ちなみにリー・アイアコッカはこのあと独裁者ヘンリー・フォード2世によって解雇され、クライスラーに移ったのちにAMCから取得したジープ・ブランドを復興しますが、これはどうも二番煎じだったようで、もともとは1969年にボロボロのジープを買い取る決断をしたAMCの幹部ロイ=チャイピンこそが本物の目利きだったようです。

  あくまで想像の話ですが、おそらくロイ=チャイピンは、アメリカ的な価値観が音を立てて崩れていく、ベトナム反戦運動吹き荒れる中で、豪華なリムジンから素朴なジープへ人々の関心は移っていくであろうことを完全に見抜いていたんだと思います。乗用車が限界まで豪華になった途端に、SUVの人気が高まる。まさに2010年代に世界で起こったことに近いことが、70年代のアメリカですでに起こっていたんですね。

  後部は幌で覆われ乗員のシートは布を張っただけのキャンバスシート。横転したら即死。そんな安全もへったくれもないジープに、ハードトップを取り付けて、ホールディング性能に優れるバケットシートを取り付けたところ、すぐに大ヒットしたらしいです。1969年のAMCジープの奇跡の大成功を知ってか知らずか、1970年にランドローバーから、ジープと同様にハードトップ、バケットシート、さらに本格的なフルタイム4WDが装備されたレンジローバーがイギリスで脚光を浴びます。


  1970年代にAMCジープとレンジローバーの登場で、一気にファッショナブルな存在になったSUVですが、1970年代といえばオイルショックやアメリカでの排ガス&燃費による規制が厳しくなって自動車メーカーにとっては冬の時代だったはず。しかしAMCジープ、ランドローバー、ランクルを始めとしたSUVは成長と遂げ、1981年にはメルセデスからも軍用ベースのGクラスが登場。1990年代になると、フォード・エクスプローラやハマーH1など、3大メーカーからも盛んに発売されるようになります。これにはちょっとしたカラクリがあるようですが、本筋から逸れるので別の機会にしましょう。

  ランドローバーは1989年にランドローバー、レンジローバーに続く第3のモデル・ディスカバリーを発売。1994年にはBMW傘下に入ります。1998年にはジープが属していたクライスラーもダイムラー(メルセデス)によって支配を受けるので、英米の2大SUVブランドがドイツの両雄によって一時は所有されることになりました。どうやらこの前後ぐらい(1998年頃)が現在のSUVブームにつながる起爆点になるようです。ドイツのロードカー文化に取り込まれてすっかり消化されたランドローバー、ジープの残骸は、ドイツあるいは日本の自動車産業がリードしてきたロードカー文化の影響を強く受けて変質してしまいました。

  BMWと新型ラダーフレーム(X5、レンジローバー用)を共同開発したランドローバーですが、なぜかBMW以上にロードカー性能にこだわるようになったようで、世界的大ヒットとなったポルシェ・カイエンに敗れ去ったBMW&ランドローバー連合軍の無念を果たすべく、BMWと新たにロード性能を高めたシャシーを開発したようです。しかし完成前にランドローバーはフォードに売却され、その後2005年に打倒カイエンを掲げたニューモデル「レンジローバー・スポーツ」を発売します。・・・もうややこしい。このクルマに大きく貢献しているのはBMWなのか?フォードなのか?

  ランドローバーも来年2018年で創立70周年を迎えることになりますが、その足取りはジープやランクルなどとリンクしつつも、1940年〜の第一世代、1970年〜の第二世代、2005年〜の第三世代へとざっくり四半世紀くらいのタームでブランドの存続する意義・立ち位置を変えてきていることがわかります。「軍用の時代」が終わり、「SUV保護法の時代」にブランドの価値を定着させ、「ロードカーSUVの時代」へと突入しています。

  初期の軍用ランドローバーの血を引くモデルはすでに廃盤となっていますが、第二世代に生まれた「レンジローバー」とさらに第三世代のホープとなった「レンジローバー・スポーツ」の2台が、SUVの最先端に立っているのは素晴らしいことです。M&Aの波になんども揺られて主が変わった不安定なはずのブランドが、世界中のメーカーがうらやむモデルを持っている!!これこそ開発者の情熱がほとばしっている証左ではないでしょうか?


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↓スペン=キングに会いに行った!!収録