2013年3月5日火曜日

日本市場のVWグループはアウディだけでいいのでは?

  フォルクスワーゲンと日産は北米市場での販売増を目指して、グローバルモデルの低価格化に取り組んでいる。この両社が韓国メーカー以上の「ダンピング」でアメリカのクルマ文化を破壊しているという批判もあるくらいだ。しかもこの両社はともに「利益率」でトヨタを大きく上回っている。いったいどこで儲けているというのか?

  Cセグセダンのジェッタ(ゴルフのセダン版)の新型は日本市場には投入されないようだが、これは北米でGMクルーズや日産セントラ(シルフィ)と対抗したモデルとして大幅に値下げを行っているため日本では売りにくいのかもしれない。北米ではセダンタイプよりハッチバックの方が2000〜3000ドル高くなるのが一般的なようで、ジェッタが1万6000ドルに対して、ゴルフは1万8000ドルからの価格になるので、日本市場でも実際ゴルフの在庫車は200万円台前半で売られてるそうだ(これならほぼ適正価格と言えるかもしれない)。

  ただ日産同様にVWもグローバル市場での低価格化を進めてコストダウンを図るなら、日本の消費者に大きく支持されることはないだろうし(そもそもVWに低価格を求めて買う人は少ない)、日本のクルマ作りが余計に混乱するだけなのでそんなブランドは早く撤退してほしいと思う。日産についても同様で、高級なクルマを思いっきり高くし、コストダウンをし尽したクルマを思いっきり安く売るだけのメーカーになっている感がある。

  VWもアウディやポルシェを日本で展開しているが、それら高級ブランドとVWブランドとの中間のラインアップが空白になっていて、そこまで高くないクオリティカーを売るということはしないようだ。アウディでもA4はあまり売る気がないようで、それよりも上級のA6などの販売に熱心な様子が伝わってくる。日産についても言えることだが、誰が買うのかよくわからない価格帯の商売と、コストダウンだらけのお買い得なクルマの商売の二極化が過剰すぎて、ブランドとしての魅力があまり伝わってこなくなった気がする。この両社に日本市場で300万円くらいで若者が買えて、満足ができるクルマはどれなのか訊いてみたいものだ。

  

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