2016年5月24日火曜日

VWの逆襲! 日本市場での適正価格化で反撃開始!?

  「ピンチのときこそが最大のチャンス」・・・しばしば自己啓発本で引用されるフレーズですけども、年商数兆〜10兆円以上の規模を誇る途方も無い自動車メーカーでも、これが見事に当てはまっています。数年前まで赤字をぶっこいていたスバルやマツダが今では完全復活を果たし・・・という話だけでなく、比較的に短いスパンを経て機能不全状態だったロータス、ジャガー、ボルボ、マセラティなどがどんどん復活してきました!!!どれも数年前はブランド消滅までカウントダウンといわれてましたけどね・・・。

  VWも日本市場での戦略の見直しが急ピッチで行われていて、ポロもゴルフもボトムグレードの価格が引き下げられました。VWジャパンの新社長ティル=シェア氏は、ダテにカルロス=ゴーンさんに似てるだけじゃなくて、仕事も出来るトップみたいですね!!!マカオや香港のベントレー統括からの移籍みたいですが、東アジアで成功するタイプの顔つきなのかも!!!

  さて新社長の就任早々に発表されたのが、日本価格の改定で、「ポロは199万円〜、ゴルフ249万円〜」というなかなかわかりやすい設定になりました。ついでに「パサートも299万円!!!」にしてしまえばコレも火が付くんじゃないですか!? VWが本腰を入れる北米市場でカムリやアコードに対抗するには、日本市場でコアなユーザー層にコミットできるかどうかじゃないですかね。アッパーセダンなんてカスタム大好きな層に受け入れられてこそ!アンダーグラウンドなVカースタイルで北米にも浸透するはず・・・。マジェスタやフーガはもう古い!!!これからはパサートだ!!!と言わせるくらいのポテンシャルはあると思いますよ。元ヤンの福野さんもパサートのデザインにはビビっと来ていたようですから。

  それでもVWの本丸はやはり「輸入車ナンバー1」を堅持しているゴルフとその弟分のポロですね。ゴルフ249万円は確かにインパクトあります。ヨタさんの「リス1.2T」が259万円ですからコストパフォーマンスは「相対的」に十分かと・・・。しかーし!!!くだんの特別仕様車のせい?でか超絶不人気車となっているリスなんか眼中に無し!!!ただ単に「三河産ヨタより安いっすよ!!!」っていう宣伝効果こそあるでしょうけど・・・。相手はやっぱりBMWですか!?いやいやミニ(228万円〜)や1er(299万円〜)を意識しているというよりは、むしろ狙いは日本で売れてるクルマ!!!そうです!!!アクア(『G」で201万円〜)とプリウス(243万円〜)にロックオンしてます。

  クルマが好きで好きでたまらない人なら別ですが、たいていのユーザー(ちょっと暇な人)は新車を買うときにディーラーを2〜3つくらいを回って決めているはずです。まずは大本命のトヨタ系ディーラーに行ってアクアを見てから、具体的な230万円くらいの見積もりもらってその場で、ミニだったらどれくらいになるのかな?アウディA1なら?なんて妄想がチラチラするんじゃないでしょうか。「ミニはみっともない、アウディは気負い過ぎ」という社会派な人々ならば、マツダでデミオXD(ツーリングLで201万円)に行くか?そしてVWに行くか?くらいが選択肢になるんじゃないですかね。この段階でノート、スイフト、フィットは170万円前後の攻防ですからとりあえず・・・アウト・オブ・眼中。「上しか見ない」クルマを買う時のテンションってそんなもんですね(特に新車)。

  プリウスのライバル関係となるともっとシビアで、おそらく現状ではライバル不在です。スバル(インプレッサ)やマツダ(アクセラ)のこのクラスはグローバルでは良く売れる反面、日本ではそこそこ(=むしろ不人気)です。「建前」ではクルマ好きならプリウスよりアクセラ!!!なんですけども、それでも販売数で10倍の差が付くわけですから、「本音」は全く別のところにあります。結局のところスバルやマツダってのはさ〜・・・日本においては、フラッグシップ(レガシィ、アテンザ)かスポーツカー(WRXSTI、ロードスター)のどちらかを買って満足する為のブランドでしかないです(マツダはSUVで結果出てますが・・・)。

  メルセデス「Aクラス」(296万円〜)とBMW「1er」(298万円〜)もプリウスの対抗馬としては完全に役不足です。日本車に偏見を持つ「ジジイ」や「バブル女」にはウケてるみたいですけど、アレはさすがにみっともない・・・っす。プライド持てよ〜って周囲のドライバーからちょいバカにされますね。誰も表立ってそんなこと言わないですけども、・・・実際は新型プリウスでは300万円を越える本体価格の「Aプレミアム」がスゴい人気で納車待ち半年です。198万円のほぼ未使用のAクラスや1erの新古車がいくらでもあって即納可能なのに、わざわざ半年も待つ人がたくさんいるんです!!!これを「燃費」の亡者の愚かな消費行動としか理解できないカーメディアは本当に失笑ものです。

  プリウスって発売以来、世界中のカーメディアから誹謗中傷まがいの営業妨害にさらされましたが、トヨタはまったく挫けることなく世間を納得させることに成功しました。厳しい声の中で4世代の進化を遂げてきた!!!そして上位グレードは同じ機構を持つレクサスCTと同等の価格帯まで上昇しましたが、CTを完全に呑み込む「存在」にまで成長しました!!!なぜカーメディアが絶賛するアクセラやインプレッサの成長はゆるやかで、プリウスの成長は著しいのか!? 結局のところ「寵愛」って毒にしかならないのかなって思いますね・・・。

  ゴルフは「寵愛」から一転して「逆風」に晒されてます。あれほど可愛がってくれた小沢コージさんや、岡崎宏司さんや、国沢光宏さんは、あっさりと掌を返しました。唯一ゴルフはクラス最高!!!との主張を続けているのは福野さんくらい。でもこの状況になって初めて、人々の心が動くんじゃないですかね・・・日本人って「同情的」な民族ですし。だいぶ客足が遠のいているというVWジャパンですが、プリウスやアクアを検討する人を本格的に呼び込むには絶好のタイミングになってきたと思うんですが・・・。


リンク
最新投稿まとめブログ

0 件のコメント:

コメントを投稿